飲食店の社員の仕事は世間一般的に3Kと言われ、就職先として選ぶ人も少ないです。
さらには給料も労働時間の割に少なく、割に合わない仕事だともよく言われます。
ネット検索で「飲食店社員」と調べると予測変換には、
- 飲食店社員 きつい
- 飲食店社員 やめとけ
- 飲食社員 地獄
のようなやばそうな言葉が並んでいます。
しかし本当に飲食店の仕事はそんなにきついものなのでしょうか。
実際に飲食店の店長まで経験した私が本当のところはどうなのかについて、今回は紹介していきたいと思います。
Contents
私の約10年分の飲食歴を表にまとめてみた!
私の飲食歴を時系列順に表に書き表すと下記のようになります。
大学1年 | 焼き肉屋で初バイト |
大学2年 | 焼き肉店を辞め和食店、串カツ屋でバイト |
大学3年 | 串カツ屋を辞める |
大学4年 | ダイニングカフェでバイト |
社会人1年目 | 大手飲食店の社員になる |
半年後 | 副店長になる |
社会人4年目 | 店長になる |
社会人7年目 | 飲食業界を辞め転職 |
こんな感じです。
およそ7年ほど社員として働いておりました。その中で副店長を約3年、店長を約3年といった感じですね。
30代になる少し前に飲食業から転職して、今に至ります。
飲食業は時間が過ぎるのが早いので、社員としての7年はあっという間でした。
飲食店の社員を経験して実際きついと感じたこと
とにかく拘束時間が長い
これは恐らく誰もが想像できると思いますが、飲食店の社員は確かに拘束時間が長いです。
特に営業時間が長い店ほど長く、一店舗当たりの社員数が少ないほど長くなります。
私の実体験ですと、営業時間15時間の店に対しての拘束時間は下記で示すくらいの時間になります。
土日祝:およそ14時間
次の日が平日だと少し短くなるかなってくらいです。
私は転勤族だったので通勤は数分だったのが救いですね。
私の経験でこれだけの拘束時間ありますが、やはり上には上がいますし、もっと少ない人もいます。パートやバイトを育ててもっと拘束時間を短くすることも可能ですからね。
休憩時間が異常に長くなることがある
これは実際に飲食店の社員として働いた人やバイト経験がある人にしかわからないと思いますが、本当に休憩長すぎる時があります。
いったいどんな時に休憩が長くなるのかと言うと、
- 思っていた以上にお客さんがこない時
- 台風等の影響でお客さんがこない時
- 働き過ぎで労働時間を抑えないといけない時
上2つは要するに「暇になっちゃった時」ですね。ひどいと労働時間より休憩時間が長い時もあります。
休憩が長くなる要因として他に考えられるのは、普段残業しすぎで上長から抑えろと言われてる時ですね。
他の社員がヘルプとかにきて無理やり休憩に入れられ、労働時間を減らされます。36協定等をなんとか守るために、休憩が増えることはよくあることです。
チェーン店ほど頑張ってもあまり報われない
チェーン店ほどマニュアルがしっかりしており、人によってそこまで差がでない仕組みになっているので頑張ってもあまり報われません。
ですので正直、飲食店の社員はダラダラ働いて残業してるやつほど稼ぐことができます。
そういう意味であまり報われないのです。
ですが、チェーン店でもやれることはあり、周りと比べて少しなら突出することも可能です。
労務費率改善とか人時売上高を上げるとかね。このあたりは個人の頑張り次第で大きく変えることができます。
飲食店の社員を経験して良かったこと、楽しかったこと
やっぱり飲食店の仕事は楽しい
なんといっても飲食店の仕事ってやっぱり楽しいんですよね。
学生と話せる機会っていうのも、社会人になるとほとんどなくなっちゃいますからね。
毎日同じような仕事の繰り返しですが、その点にそこまで抵抗がなければ楽しく働けると思います。
少しの努力で出来る社員になりやすい
飲食店の社員できついと思うことで紹介したように、飲食業は店舗数の多いところほど頑張ってもあまり評価されにくくなっています。
ですが、それはつまり頑張らない人が量産されることになるので、少しの努力で周りより優秀になれるということです。
周りよりも少しできると思われるだけで結構働きやすさって変わってくるものなんです。
例えば私の場合だと、バイトが辞めないようにとことん注力したので、
- 新たに採用する費用が発生せず採用コストをカット
- 人がいるので新人育成に労務費をかけずに済む
- 人がいるので周りの店舗へヘルプをだせるので感謝される
- 周りより休日をとりやすくなる
このようなことができ、周りから感謝されていたので仕事が非常にやりやすかったです。
やることもきっちりやっていたので、上長への発言も結構通りましたね。自分だけ5連休を取得できたりとかありましたし。
給与等はやったからといって上がりにくいですが、働きやすさは段違いに変わります。
人によっては意外とメリットなことも
飲食店社員にありがちな転勤は意外とメリット?
転勤と聞くと敬遠されることが多いですが、考え方次第ではメリットにもなりえます。
なぜかと言うと、
- 人間関係が嫌な店舗に配属されても転勤がある為いつかは抜け出せる
- 単身赴任は気楽で楽しい
- いろんな土地に住める楽しさがある
- それぞれの配属先で新たな経験を積むことができる
転勤にはこのようなメリットがあります。
私は人間関係とかが面倒くさいので、転勤は結構気楽で良かったなと思っています。
毎日同じような仕事が多い飲食店だが人によってはメリット?
飲食店の社員の仕事は比較的ルーティンワークが多いです。
皆さんのご想像通り、接客や調理、社員としてのマネジメント業務を日々行なっています。
これの何がいいかと言うと、新しいことをそこまで覚えなくていいから楽なんです。
他の仕事だと毎日インプットし続けなければいけないことが多いですが、飲食店ではそこまでインプットすることが多くありません。
- 経済の動向
- 近隣イベント情報
- 周辺の学校行事の確認
- 商品の知識
主にはこれくらいですかね。
実際に私は現在転職し、商社で営業やってますが毎日覚えることだらけで飲食時代とは比にならないくらいです。
ベテランの人に分からないことを聞いても、「これ俺もやったことないからメーカーに確認した方がいい」といった感じで数十年いても知らないことが結構あるような世界なんだなと驚いています。
イベントごとが苦手な人にとってはメリット?
私みたいにイベントごとがあまり好きじゃない人にとっては、勤務時間や土日が仕事の飲食店の社員はメリットだと考えることができます。
- 金のかかる結婚式は仕事を理由に断れる
- 人の少ない平日に休める
- 平日しかやってない病院等に行きやすい
- 退店時間が遅いので飲み会等があまりない
このように人によってはメリットだと感じられる点がいくつもあります。
私は酒が嫌いで大人数で集まる系は本当に苦手なので、基本的にそういうのがあまりない飲食業はとても良かったですね。
上司との距離があるのもメリット?
入社した当初は上司と働くことも多いですが、段々と一緒に働く機会が少なくなってきます。
このくらいの距離感が1番ストレスが溜まりにくいんですよね。
強制的に飲みに連れてかれることも減りますから。
飲食店社員を今の学生に薦める?薦めない?
飲食店社員のきつさはその人の求めるものや何を得意としているかで大きく変わります。
下記の項目にある程度当てはまっている方なら飲食店の社員を私はお薦めします。
- 同じようなルーティンワークでも大丈夫
- 拘束時間が長くなっても耐えられる
- 学生と働くことに抵抗がない
- 友達と遊ぶ時間があまりなくても大丈夫
- テキパキ効率よく動くことが苦手ではない
全部当てはまらなくても大丈夫ですが、これはどうしても耐えられないというのがあればあまりお薦めはできません。
このような点が後々きついと感じ、辞めていく人が飲食業では本当に多いですからね。
まとめ
飲食店の社員はきついとよく言われますが、実際経験してみた私的にはやはり人次第だと思います。
きついと思うこともたくさんありましたが、トータル的に思い返すとやっぱり楽しかったなっていう気持ちの方が強いです。
この記事を書いていていろんなことを思い出し、少し戻りたいなと感じてしまったくらいですからね。
きついことは確かにある、でもそれはどこの業界でも同じです。
自分がやってみたいと思った仕事が1番ですよ。特に20代の人はやり直しがまだまだききますからね。
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