飲食業界は労務環境の厳しさからブラックと呼ばれる業界です。
しかしそれは、
- 労働時間の長さ
- 休日数の少なさ
- 給料の低さ
など表向きに知られていることって実は一部だけだったりします。
飲食店社員がブラックと呼ばれるのに、あまり表沙汰になっていないものの一つに、異常に長い休憩時間があります。
確かに休憩する暇もないほど忙しい店もありますが、逆に休憩時間が異常に長くなる場合もあるのです。
今回は、
- 休憩時間が異常に長くなる場合ってどんな時か
- 休憩時間が長いのがなぜブラックなのか
について解説していきます。
Contents
飲食店社員の休憩時間が異常に長くなる場合ってどんな時?
労働時間抑制のために休憩時間が長くなる
よくあるのが普段働きすぎているが故に、無理やり労働時間を抑えようとして休憩時間を長くするというのが飲食業界ではあります。
例えば以下のようなシフトが普通にあったりします。
【拘束時間:14時間 労働時間:6時間 休憩時間:8時間】
人が不足しているところは働きますが、いるところでは労働時間抑制のために全て休憩時間となります。上記のシフトでは朝と深夜に人がいない為、その部分は働きます。
このように拘束時間は半端ないのに、労働時間はたったの数時間しかつかないことはザラにあります。
社員が休憩していると多少ギリギリのシフトを組んでも社員がフォローに入れるからという理由で休憩時間が長くなる
時給の高い社員が事務所などで休憩していると、会社としては非常に好都合なのです。
なぜなら、
- 忙しくなったとしても休憩している社員が働くことで対応できる
- 暇であれば時給の高い社員が休憩しているので人件費が抑えられる
このようなメリットが会社にはあるのです。
5人のシフトを組む場合に、わかりやすく戦闘力で表すと、
②バイト5人(30×5)=150(もしも忙しくなった場合、社員休憩待機(50)を足して200)
※社員の戦闘力を50、バイトの戦闘力を30で表してます。
このように①だと戦闘力は170が最高で、社員が抜けると120まで落ちてしまい中々調整しにくいです。
しかし②だと戦闘力は150しかありませんが、社員が休憩で待機しているので、もし忙しくなっても200の戦闘力になります。
要するに社員が休憩で待機していると、忙しくても暇でも対応しやすくなるのです。
入れる人がいても責任者がいない為、休憩時間として待機する場合がある
人がいて社員が入らなくてもシフトを作成できることがあります。
しかしバイトだけであったりして、何か起きた時に対応できる人がいないので、結局社員が必要な時があります。
社員が休憩として待機して、責任者がいる状態にするというシフトがあったりするのです。
なぜこんなふざけたシフトがあったりするのかというと、先ほどの理由と同じで労働時間抑制だったり人件費を抑える為です。
このふざけたシフトを店長自身が作ることもあります。理由は上司から労働時間を何としてでも抑えるように、圧力をかけられている場合です。1日の労働時間より休憩時間の方が長くなるなんてこともありえます。
計画を外した時に時給の高い社員が抜けた方が無駄を減らせる
- 天候が悪くなり暇になってしまった
- もっとお客様が来ると思っていたが全然来なかった
- 原因不明でなぜかお客様が来ない
このような暇になってしまった時に、シフト通り働くわけにはいきません。無駄な人件費がかかってしまいます。
そんな時に真っ先に抜けるべきなのが、時給の高い社員になるのです。
もしそのまま忙しくならず、社員なしでも営業できると最悪の場合ずっと休憩扱いになってしまうことがあります。
そうなると、これまた拘束時間の割に労働時間が増えず休憩時間ばかりになってしまうのです。
休憩時間が長いとブラックなのはなぜ?
拘束時間は変わらないのに労働時間は減る
一日中店にいるのに、
- 天候が悪くなり暇になってしまった
- もっとお客様が来ると思っていたが全然来なかった
- 原因不明でなぜかお客様が来ない
このような理由でほとんどが休憩になり、労働時間が減るのは異常です。
【拘束時間:14時間 労働時間:6時間 休憩時間:8時間】
こちらの例のようなシフトのことですね。本当にこんなシフトは異常です。しかし実際にあったりするのが飲食業界なのです。
休憩時間でも社員としての役割を果たさなくてはならない
労働時間を抑えるためや人件費を抑えるために休憩時間が増えても、どこかに出かけたりできるわけではありません。
あくまでも休憩待機です。何かあったらすぐに駆けつけられるように待機しなければなりませんし、たまに様子を見てチェックしないといけません。
もはや休憩時間なのに休憩とは言えないかもしれません。
責任者不在だからといって待機休憩させるなら給料を支払うべき
責任者不在の理由で待機をすることがあるのですが、結局何かあれば対応しなければならないので待機中も本当は給料を支払うべきなのです。
僕は今まで、深夜のシフトが学生のバイトだけで不安だから待機してほしいと言われ、無給で待機している社員を何度も見てきました。
無給なのに待機休憩させられることは異常です。
休憩時間が長い裏側にはこのような異常があるんです。あまり知られていない飲食のブラックな部分ではないでしょうか?
まとめ
飲食店社員の拘束時間は変わらないのに、休憩時間が異常に長くなって、労働時間を無理やり抑えることはあまり知られていないと思います。
一店舗当たりの社員数が少ないほど起こりやすい現象です。
社員が少ない飲食業界に就職する場合には、気を付けましょう。
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